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自己株式の手続  消却・処分

 

4.消却年月日はいつか

 

 会社法では、株券の不発行が原則となったため、消却年月日は次のようになります。なお、取締役会において、消却年月日(=株式失効手続終了日)を予定している場合もあります。

 

 ①株券不発行会社

  株式失効の手続の終了した日=株主名簿から当該消却株式に関する事項を抹消した日

 

 ②株券発行会社

  株式失効の手続の終了した日=株券の破棄と、株主名簿から当該消却株式に関する事項を抹消した日

 

 

 

 

 

5.自己株式の処分

 

 会社法では、自己株式の所有について、期間や株式数の制限なく保有することができます。また、自己株式の処分(売却や交付)としては、次のようなケースがあります。

 

① 売却

  第三者への売却などをする場合は、新株発行の手続が準用されるので、処分する自己株式の数や対価等について、株主総会の特別決議が必要となります。

 

② 会社合併・分割・株式交換等の組織再編の場面における代用交付

 

③ 新株予約権の行使に伴う自己株式の代用交付

1.会社法における株式の消却とは

 

 会社法では、会社の保有する自己株式のみ消却できるとしています。

 

【参考 旧商法での株式償却規定】

 

  ①取締役会の決議による消却(任意消却)

  ②資本減少の規定に従う消却(強制消却)

  ③定款の規定に基づき株主に配当すべき利益をもってする消却(強制消却)

  ④定款の規定により最初から償還されることが予定された償還株式 となっていました。

 

 会社法では、旧商法の強制消却は、株式の強制的(株主の意思によらない)な取得と取得した自己株式の消却という扱いがされています。

 会社法における制的な取得の場合としては、取得条項付株式の取得や、全部取得条項付種類株式の取得を設けており、これらの方法で取得した株式の消却が可能となっています。

 

 

 

 

2.株式消却の留意点

 

 会社法においては、株式の消却によって当然に発行可能株式総数が減少することはありませんので、発行可能株式総数を変更するには、別途定款変更の決議が必要となります(定款に、「株式を消却した場合には、消却した株式の数につき、発行可能株式総数は減少する」旨の定めがある場合を除く)。

 株式の消却をしても、資本金の額は減少しません。また、株式の消却をして、発行済株式の0株とすることは、その後の会社運営が不可能となるためできませんが、同時に募集株式を発行する場合は、これが可能です。

 

 

3.手続

 

 株式の消却は、次のような流れで行います。

 

消却流れ.JPG 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

① 株式の消却決議

 取締役の決定(取締役会設置会社では取締役会決議)により、消却する自己株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を定めます。

 

 

② 株式失効の手続

 会社は、消却する株式に関して、株主名簿からの削除や、株券の廃棄(株券発行会社に限る)などの失効手続を行います。

 

 

③ 登記申請

 株式の消却日から2週間以内に、管轄する法務局へ変更登記申請を行います。

    免許税  3万円

    添付書類 取締役会設置会社  取締役会議事録

※ケースにより添付書面は異なることがあります。