増資や減資に関するブログです。

減資の手続

(1)減資とは

文字通り、資本金を減少させる手続きのことです。

 

 

(2)発行済株式の総数との関係

 会社法においては、「株式」と「資本」の関係は完全に切断されています。したがって、減資と発行済株式の総数が連動することはなく、減資によって発行可能株式の総数が減少することはありません。したがって、発行済株式の総数を減少したいときは、減資と同時あるいは減少後に、株式の併合または自社株買い・自己株式の消却により、発行済株式の総数の減少を行います。

 

 

(3)減少した資本金の額の扱い

 減少した資本金は、剰余金または準備金とすることができ、また、欠損の補填に充当することができます。

 

 

(4)手続

 減資は、次のような流れで行います。

 

 

減資流れ.JPG 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

① 決議

 決議は、株主総会の特別決議により行います。ただし、決議を定時株主総会で行う場合おいて、減少する資本金の額がその定時株主総会の日における欠損の額を超えないときは、株主総会の普通決議で足りるとされています。

  決議事項は次のとおりです。

ⅰ)減少する資本金の額

ⅱ)減少する資本金の額の全部または一部を準備金とするときは、その旨及び準備金とする額

ⅲ)資本金の額の減少の効力発生日

※株式の発行と同時に資本金の額の減少をする場合、効力発生後の資本金の額がその日前の資本金の額を下回らないときは、取締役会の決議(取締役会非設置会社では取締役の決定)で足ります。

 

② 債権者保護手続

 会社は、次の事項について官報に公告し、かつ知れている債権者に対しては、各別に催告をしなければなりません。

ⅰ)資本金の額の減少の内容

ⅱ)その株式会社の計算書類に関する事項として、法務省令に定めるもの

  ⇒ 最終事業年度にかかる貸借対照表またはその要旨についての掲載状況

ⅲ)債権者が一定の期間(1ヶ月を下回ることはできません)内に異議を述べることができる旨

 

 債権者が異議申述期間内に異議を述べなかった場合は、当該債権者は資本金の額の減少を承諾したものとみなされます。

債権者が異議申述期間内に異議を述べた場合は、会社は、当該債権者に対して弁済するか、相当の担保を提供するか、当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に信託する必要があります。ただし、資本金の額を減少しても、当該債権者を害するおそれがない場合は、弁済・担保の提供・信託のいずれもする必要はありません。

 

③ 効力発生

 株主総会で定めた日に、資本金の額の減少の効力が生じます。ただし、この日までに債権者保護手続が終了していない場合は、債権者保護手続が終了した日に効力が発生します。

 なお、効力発生日は、効力を生ずる日の前であればいつでも、株主総会の決議により、これを変更することができます。

 

④ 登記申請

資本金の額の減少の効力発生日から2週間以内に、管轄する法務局へ変更登記申請を行います。

   免許税   3万円

   添付書類 株主総会議事録

          公告及び催告をしたことを証する書面

※ケースにより添付書面は異なります。