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代表者の貸付を株式化して相続に備えたい

3 代表者の貸付を株式化して相続に備えたい

 

 

① 会社に対する貸付の相続時の評価

 

中小企業の場合、会社の運転資金を補うために、大株主たる代表者が自己のポケットマネーを会社に入れているケースが多く見受けられます。

 このような行為は、当たり前のように行われていると思いますが、経理処理上は代表者からの貸付となります。さらには、いくら代表者からの貸付だからといって他と区別されることは無く、『会社に対する債権』となります。

 よって、相続が発生した場合などの評価は、帳簿上の貸付金額そのものの評価となるのです。長年の蓄積によって、代表者の貸付が1億円となっていれば、例え自社への貸付であっても、相続財産が1億円と評価されるのです。

 

 一方、現実問題としては、自分の会社からそんな大金を回収できない、という状況が多いものです。試算は債務超過で、日々の運転資金を確保するのがやっとという会社も多いことでしょう。

 形式上は存在するものの、実際には回収できない債権に対して、真正面から課税をされてしまうという図式となってしまうのです。

 

 

 

 

② 株式化で評価減

 

 上記のような問題に対し、徐々に返済を受けるなどして、貸付額を減らせればベストかもしれません。しかし、時間がかかります。

一方、時間をかけない方法としては、『債権放棄』もありますが、すると債務免除益に課税されることもあります。そこで、別の有効な方法として、『株式化』してしまうという方法があるのです。

 

これまでの代表者の貸付を株式化してしまいます。すると、債権がかたちを代えて株式となります。もちろん、代表者の資産が消えるわけではなく、株式として資産が残ってしまいます。しかし、相続評価額が変わるのです。

従前の貸付が、額面そのままの金額が相続評価だった点に対し、株式となれば、会社の資産状況に応じて評価されるようになります。例えば、会社が債務超過だった場合、貸付金の金額よりも株価の評価は低くなります。