不採算事業をリストラしつつ事業承継をする

社内にはゴミが溜まるもの

 

会社をやっているといろんなものを買います。

新しいことも始めます。

すると必ずゴミが溜まってくるのです。

かつては役に立ったものの、
いつしか価値が無くなっていたりします。

 

もう少し具体的に考えます。

何がゴミ(=負)なのでしょうか。

たとえば役に立たない資産。

置き場所だけ奪うまったく売れない在庫とか。

課題に積みあがった負債もそうです。

さらに不採算事業や先行きが暗い事業。

語弊を招くかもしれませんが、
人材ですら負になっているときがあります。

 

会社をやっていればゴミが溜まってくる。

これは間違いない法則です。

だから断捨離をしなければ、
会社はいつか破裂してしまうのです。

 

 

 

事業承継のタイミングで”負”を処理

 

分社を実現する会社分割を利用すれば、
いるものといらないものを分けられます。

事業承継を迎えているならば、実行のチャンスです。

 

 

事業承継の場面でfig3

 

会社分割を使って、上記の図のように会社を分けたとします。

この時『川越サービス』に今後も必要なものだけを承継し、
それ以外は池袋商事に残します。

将来性の明るい事業とそれに必要な資産負債だけを
川越サービスに寄せるイメージです。

 

そして、後継者が川越サービスだけを継げばどうでしょうか。

会社の整理と承継を一気に実現できるはずです。

 

 

新会社の川越サービスは、無駄がなくなり、
コンパクトで機動力のある会社となります。

無駄な贅肉のない、引き締まった身体の会社です。

舵取りがしやすく、事業自体も将来性が高いので、
承継後の経営もうまく行く可能性が高まるでしょう。

また、負債についても適正範囲となり、
財務関係も健全なレベルとなります。

 

 

 

どうやって株式を後継者に?

 

仮に上記のように分社したとしても、
新会社である川越サービスの全株式は池袋商事が持っています。

川越サービスの社長に後継者が就任したとしても、
池袋商事の『雇われ社長』にとどまります。

もちろん法律上、会社の所有権と経営は分かれています。

しかしそんな概念は
大企業だけの話だと思った方がいいでしょう。

 

社長が会社の株式をすべて持つ。

 

これが小さな会社の原則です。

株が分散することによる余計な面倒やトラブルは
避けたほうがいいです。

 

事業承継の場面でfig4

後継者に川越サービスの株式を持たせましょう。

個人的に池袋商事から株式を売買等で
引継ぐことになります。

株を買い取る金額は、
このケースで単純計算すると1000万円になります。

 

さて、このお金をどう思いますか?

「高い」とか「もったいない」と感じるのも
仕方ないことでしょう。

 

しかし、内容の良くなった価値ある会社を買えること。

さらに、元々背負っていた負債の大きさを考えれば、
けしてそんな取引ではないはずです。

 

もし異常に安い金額や、ただで株式が売られたとしたら、
池袋商事の債権者はどう思うか。

利害関係を持つ他者の視点も持ってください。

 

 

 

債権者の同意は?

 

この話を読み進めてきて
「そんな都合の良い話、銀行が承諾するわけがない」
と思った方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、合理性のある話ならば
聞く耳を持ってくれるはずです。

たとえば、新会社の株式は適正な金額で
後継者が買い取らせることを条件とすれば。

会社が資産を売却するのは基本的に自由です。

その金額が適正ならば、
異議を言える余地もほとんどなくなるでしょう。

 

さらに、もしこの話が進められなければ、
結局誰も会社を継がないとなればどうでしょうか。

廃業するしかなくなり、
債権者が回収できる金額はより
小さくなってしまうかもしれません。

雇用の喪失などで
地域経済にマイナスの影響を与えることにもなります。

だったら銀行としては
「同意したほうがいいかも・・・」
となり得るのです。

 

銀行にとっても悪くない話。

損ではない話を描いてあげなければいけません。

 

ちなみに、このケースでの会社分割において、
現法では『債権者保護手続』を省略する道もあります。

しかし、商売をする者の姿勢として
債権者への情報公開はしっかり行うことべきです。

 

ズルをそそのかすコンサルがいるようですが、
甘い話には危機感をもつべきでしょう。

百々と前向きに商売ができるように、
逃げてはいけません。

 

 

 

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