事業譲渡の評価は?

事業譲渡の評価は?

 

事業譲渡(営業譲渡)は、
営業権や資産や負債をまとめて取引の対象とすることです。

事業をモノに見立てた売買と
考えていただいてもいいかもしれません。

 

取引をするからには
「いくらなのか?」
は、とても大きな問題となるはずです。

 

では、いくらで事業は取引されるべきか?

原則は当事者が「それでいい」と同意した金額です。

自由な取引が基本で、値付けだって自由なのです。

この点、あたかも計算方法が決められていて、
それに従わなければならないような解説を目にすることがあります。

これは本質とずれています。

 

 

しかし、なんのガイドラインもないと、
評価が難しくなるのもまた事実。

そこで計算方法が準備されています。

 

 

事業譲渡における評価は、
「時価純資産+営業権」で評価されることが多いようです。

「①時価純資産」と「②営業権」で分けて解説します。

 

①時価純資産は、単純な資産と負債の差額です。

たとえば1億円の不動産と6000万円の負債を含む事業だったら、
差引で4000万円 の価値になるということです。

買いたければ、
資産が超過している分の金額を払いなさい、
というだけの話です。

 

また、それを「時価」で計算しましょうということです。

反対に言えば「簿価」ではありません。

決算書上の数字である簿価は、現実と乖離している場合があります。

取引においては現実価値に引き直して計算する方がフェアなのです。

 

 

続いて「②営業権」の解説に進みます。

 

先ほどは資産と負債だけを考慮しましたが、
事業の価値はそれだけでは計れません。

たとえば、資産は全然ないけど、
毎年多額の利益を生み出す仕組みを持っている事業だとどうでしょうか。

資産等の形式的な部分ではない、
ソフトの面だって大切な事業の要素ですね。

この利益を生み出す仕組みの部分を
「営業権」として評価しようという試みです。

 

営業権は、事業の営業利益の2年~5年分として
実務上算定されているようです。

何年分で評価するのが妥当かは、
事業がどの業界に属しているか、
買い手がどれほど意欲的か、
事業の安定性が高いかによって変わります。

当然、競争が激しく業態の安定性が低いならば、
何年分もの営業権を上乗せして買うのはリスクが高まります。

たとえば、外食業などは安定性が低いとされている業界の代表例でしょう。

一方、安定していて長く利益獲得が見込まれる業種では、
高い営業権の評価を受けます。

 

 

こうして時価純資産」と「営業権」を
合算して事業の値段を計算しています。

ただし、話を戻しますが、
あくまでこれは目安であり、値付けは自由が原則です。

計算式から出された金額に縛られすぎるのはどうかと思います。

 

そもそも、入力部分を変えれば
簡単に評価なんて操作することができてしまいます。

また、机上の理屈で出された値段が独り歩きして、
上手に取引するための工夫ができなくなってしまっては本末転倒です。

 

奥村聡への相談申込・お問合せ

問い合わせフォームへ