会社分割のメリット

中小企業にもメリット『大』の会社分割

日本は2001年4月の商法時代(今は会社法へ移行)に施行されました。

導入時はそこそこ話題になったような記憶があります。

しかし、中小企業の経営に関わる皆さんにとっては、なじみのある制度ではないかもしれません。

まだまだ多くの社長さんは
「会社分割なんて大企業の話だ。自分には関係のない話だ」と感じているかもしれません。

 

いやいや、とんでもございません。

小さな会社にとっても、会社分割は「使える技」です。

むしろ、小回りが利く小さな会社ほど、その利用は容易だったりもします。

経営を担うみなさんには、ぜひ知っておいていただきたいところです。

 

★様々な経営課題を解決する会社分割

たとえば、借金が大きくて後継者たる子供に会社を継がせにくい場合があったとします。

そんなときに、会社を二つに分けて財務バランスを整えたらどうでしょうか。

子供には良いコンディションの会社だけを承継させることが可能になります。

 

また、会社が大きくなったため、既存の後継者が経営を引き継ぐには荷が重たくなっている会社もあります。

こんなときは、会社を小分けにして複数の人間に経営させることで、事業承継を解決できる場合もあります。

 

M&Aの場面でも活躍します。

買手が「一部の事業は欲しいけれど、会社全部は引き継ぎたくない」と思っているようなケースでは、会社分割で相手が欲しい部分だけを売却することが可能です。

逆にあなたがM&Aの買う側ならば、必要な部分、欲しい部分だけを買い取ることだってできるわけです。

不要な事業や、大きすぎる負債などを含めたすべてを渋々買い取るだけが手ではありません。

 

これ以外の場面でも、会社分割が活躍する経営場面があります。

会社分割が有効な場面』も参考にしていただければ幸いです。

工夫次第ですごく効果を発揮するツールです。

 

 

会社分割を利用するメリット

会社分割を使うメリットとして、こんな特徴があげられます。

 

①早く、安く仕上げられる

比較的に低コストかつスピーディーに実行ができます。

たとえば会社再生の場面で会社分割が使われることがあります。

既存の会社から生かせる部分だけを切り出し、そちらだけでも保護しようというアクションです。

同様のケースで、たとえば民事再生法を利用することも考えられます。

しかし、それにかかる期間や費用を考慮すると、普通は会社分割スキームのほうが早く、安く実現することができるでしょう。

 

②自由に調整できる

最大の特徴です。

分け方を自由に調整できるから、いろんなことが実現できます。

持っていきたい資産だけを別の会社に移すことができますし、引き継がせたくない負債は置いていくことができます。

事業だって、何を持っていくか、何を残していくかは自由です。

あくまで会社側に主導権があり、自由に境界を引けるので希望するかたちを実現しやすくなっています。

 

なお、よく「うちの会社には事業が一つしかないから会社分割を使えないのでは?」という質問を受けますが、そんなことはありません。

法律上は「権利義務の移転」を要件とされているので、事業まで移転しない場合でも利用が可能です。

極端な話、何かの契約ひとつだけでも移転させるならば使えるということになります。

 

③資本金不要

新設の会社分割をすれば、会社を分けるので別の会社が誕生することになります。

通常ならば、会社を作るときに資本金を用意しなければいけないことはご存知のとおりです。

しかし、会社分割では新会社の資本金の用意が不要です。

 

④裁判所が関わらない

会社分割をするには、法務局に登記を出せば成立です。

裁判所などを絡めないですむので、スピード感をもって進めることができます。

小回りも、融通も利きます。

裁判所を絡めないで済むために、信用を壊さないで済む場合もあります。

 

⑤前の会社との関連性・継続性が強い

会社分割は、元来一つだったものを複数に分けることです。

分ける前の会社と、分けた後の会社には関連性や継続性が強くあります。

新設分割で、子会社を作った場合を想定してみましょう。

登記簿には会社分割をした記載が載るので、対外的に関連性や継続性を説明しやすいところです。

また、法的には会社分割をした親会社が子会社に資産や契約を承継させると決めたなら、それは原則として有効になります。

第三者である契約の相手方の同意が必要となる事業譲渡との差があります。

 

⑥債権者の同意なしで会社分割をすることもできる

会社分割をする主導権は、あくまで会社側にあります。

たとえ債権者であってもその行為を止めることはできません。

やり方次第では、まったく債権者の関与なし(債権者保護手続きの省略)で実行することも可能です。

なお、問題があれば事後的に覆されることはあります。

債権者を害するような会社分割をすすめることはいたしません。

しかし、主導権が会社サイドにあることで、こちらのペースで話を進めていけるようになります。

この点は話し合いで大きな意味を持ちます。

 

※もし、会社を分けること(=分社)のメリットを知りたい場合はこちらへ
→『分社のメリット

 

会社分割を利用するデメリット?

会社分割は利用価値が高いのですが、いざ使おうとすると難しい場面に直面することがあります。

その理由のひとつは、会社分割に詳しい専門家があまりいないことです

法律手続や、会計や税金も関わるテーマですが、自分の分野の範囲であっても会社分割に精通している人は少ないでしょう。

一生に一度も手掛けたことがなかったという専門家だってたくさんいると想像します。

 

さらに大きな問題は、全体的な視点を持ちながらスキームを組み立てられる人はもっと足りないことです。

会社分割は、経営に大きな影響を与えます。

債権者や取引先、従業員等への説明や同意なども必要です。

そして既述のとおり、法律や会計、税金にも話が及びます。

 

様々な分野を横断するということは、全体像を視野におさめながらコーディネートできる人間が必要なことを意味します。

そうでなければ、部分的に最適化してしまい「全体でみれば失敗した」となってしまう危険が大きくあります。

 

★会社分割そのものの専門家

専門分野にこだわらず、会社分割を全体的にマネージメントする。

そんな人材は専門家を名乗る者の中にもほぼいません。

 

それゆえ、奥村のもとには遠方からも相談や依頼が寄せられてきました。

 

私は、会社分割の手法のポテンシャルに気づき、中小企業でもそれを利用できるように努めてまいりました。

また、事業承継や経営の根っこのコンサルティングをしていることからもわかるように、問題の本質を解決することを使命だと思っています。

ただ会社分割という技を売ることだけを目的としていないことは、御社の失敗リスクを回避することに直結します。

 

ピンとくるものがありましたら、お声がけください。

 

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★会社分割と他手法を比較

会社分割の使い勝手の良さは、他の類似手法と比較することでより鮮明となります。

ご興味ある方は下記のリンク先もお読みください。

合併と比べてどんなメリットがある?

事業譲渡と比べてどんなメリットがある?

会社の新規設立と比べてどんなメリットがある?

 

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