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債権者保護手続

債権者保護手続

【効力発生日までに行う手続その4】

 

吸収分割をする際に、異議を述べることができる債権者がいる場合(分割会社においては、すべての債権者が異議を述べることができない場合があります)には、分割会社及び承継会社はそれぞれの債権者に対し、債権者保護手続をとらなければなりません。

1.異議を述べることができる債権者

ア)分割会社の場合

会社分割のパターンの中で、人的分割と物的分割について触れましたが、既にある通り会社法においては会社分割は原則物的分割となります。

しかし、会社法758条8号についての定めがある場合には、人的分割と同様の効果が発生し、この場合には、分割会社のすべての債権者が異議を述べることができます。

それ以外の場合(つまり通常の物的分割の場合)において、吸収分割後、なお分割会社に債務の履行を請求できる債権者は吸収分割について異議を述べることができません。

 

イ)承継会社の場合

吸収分割における承継会社のすべての債権者は、承継会社に対して、吸収分割について意義を述べることができます。

分割会社の場合のような例外がありません。

 

2.債権者保護手続の内容

ア)分割会社の場合

異議を述べることができる債権者がいる場合には、その債権者に対し、分割会社は所定の事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には各別に催告をするか、公告を官報のほか、定款に定めた官報以外の公告方法によってしなければなりません。

つまり、二重の公告をすることにより、知れている債権者への各別の催告を省略できるわけですが、不法行為によって生じた分割会社の債務の債権者がいるときは、当該債権者に対する各別の催告は省略することができないという例外があります。

 

そして、債権者が異議を述べることができる期間内に異議を述べなかったときは、その債権者は、当該吸収分割について承認したものとみなされます。ちなみに、異議を述べることができる期間は、1ヶ月を下らない期間とされています。

一方、債権者が異議を述べたときは、当該吸収分割をして当該債権者を害するおそれがないときを除いて、当該債権者に対して、弁済し、もしくは相当の担保を提供し、または当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければなりません。

 

イ)承継会社の場合

承継会社においては、分割会社における債権者保護手続とほぼ同様となります。異なるのは、分割会社においては各別の催告を省略できない場合がある一方、承継会社にはそういった例外はないという点です。

 

【参考】 吸収分割公告の書式例

分割公告.jpg

 

【参考】 債権者への催告書の書式例

催告書.jpg

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